死者の国への旅 命からがら煉獄編

  • 2017.09.30 Saturday
  • 22:35

 

暗い森の中に迷い込んだ詩人ダンテは、古代ローマの詩人である師ウェルギリウスと出会い、彼に導かれるまま「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」と書かれた地獄の門をくぐり、おそるおそる冥界へ足を踏み入れます。

 

打ち据えられ泣き叫ぶ亡者たちは「アケロン川」を渡し舟にのせられ向こう岸においやられていきます。

ここにもあった「三途の川」!

 

そして2人はいよいよ地獄へくだっていくわけですが、
ここで描かれる地獄は、このように罪の重さによって9つの階層を成していて、

ボッティチェリ「地獄の図」15世紀

 

恐怖にかられて足を踏み入れた地獄でしたが、次第にありとあらゆる罪を犯した者たちに興味が湧いて、次から次へとウロウロしはじめたダンテは「たいがいにせえや!置いてくで!!」とウェルギリウスに怒られながら最下層へとくだっていきます。

(ギュスターヴ・ドレの挿絵は凄惨さ満載でドン引きしちゃう人もいるかもしれないので、比較的マイルドなのを選んでおきました)

 

最下部(コキュートス)にたどり着いたダンテは、音さえ凍りつく闇の中に氷漬けになった最も罪の重い者たちに驚愕します。

(中央右寄りにいるお2人がダンテ御一行様、にらみをきかしているのが神に謀反を企てた美貌の堕天使のなれのはて地獄の大王ルチフェルさん)

 

そして地獄の不思議な構造を知るウェルギリウスのおかげで、最下層・氷地獄を抜け出すことができたダンテが向かった先は煉獄でした。

 

煉獄という場所は、地獄とは逆の山の形をしており、その山を上へ上へと登って行くことで浄められていくというその山の麓で、久しぶりに大地や太陽の光、海や大気を感じたダンテは疲れ果てて眠りこんでしまいます。

 

そこに現れたのが…

この本の表紙になっている、黄金の翼を持つ、大きな鵬(とり)。

 

「鵬は光の中を大きく何度か旋回すると、急転、稲妻のように降りてきた。

『獲物でも見つけたのか』と思う間もなく大鵬は、私めがけて飛んで来る。

そして次の瞬間にはもう、私を掴んで、空高く舞い上がっていた。

息もつけぬ程に風を切る。

飛び散った金色の羽根が光のように落ちて行く。

海が、大地が遠ざかる。

更に高く、更に高く

大鵬は私を抱えたまま、太陽目指して舞い上がる。

目が眩む、体が焼けるように熱い

金色の翼が、あふれる光の中に溶解(とけ)るよう。

大鵬は、なおも大きくはばたいて

 

光の中をまっしぐら!」(「ドレの神曲」谷口江里也 訳・構成 宝島社編より)

 

11月2日のコンサートで演奏されるパイプオルガン「ルーシー」という名前は、まさに「光」をさしています。

そして、パイプの歌口が、鳥が羽ばたく形に配列されていたってご存知でしたか?

 

さあ、もう少し先まで続くこの「ダンテの神曲」と「メメントモリー光への道」という私の曲と、ルーシーがどういう接点で結ばれるのでしょう? 次回へつづきます

 

オマケ:「ダンテの神曲」に興味が湧いたら、上記の本がワタクシのオススメです。ドレの生々しくも神々しい版画と共に、非常に親しみやすい文章で書かれていて、すぐに読めてしまいます。大人の絵本といった感じです。

 

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