2つの鼓動II アゲイン!

  • 2018.04.07 Saturday
  • 10:37

 

「2つの鼓動II」松本のオルガン&太鼓のリハーサルの後日談がありまして…。

 

この曲は昨年11月2日に横浜みなとみらいホールで行われた

パイプオルガンコンサート”LIFE" 〜いのちは巡り、進化する〜

にて初演されたことは以前お話しいたしました。

 

そのコンサートのシンボルがこの縄文土器でした。

この縄文土器を見た時に強烈にわきあがってきた感情をコンセプトにして企画したコンサートでありましたが、その核となるのがこの「2つの鼓動II」という曲でした。

 

 

この準備に明け暮れていたある日、とある会合(という名の打ち上げ)でたまたま隣あった大平雅己さんという陶器の権威ある研究者の方にこのコンサートのコンセプトのお話をしたところ、後日大平さんご自身が採集された貴重な縄文土器片を送ってくださるという嬉しすぎる出来事がありました。

さらに驚くことに、この縄文土器片の出土がなんと、サミーちゃんこと宮正美さんの所属する鼓童の本拠地である「佐渡市小木地区」であったことが判明!!

人生の中でいちばん驚いた出来事でした。「佐渡市小木出土」と書かれた紙片が一緒に出てきたときには驚愕のあまり、本当に手が震えてあまりの神秘に涙が止まらなくなりました。

サミーちゃんがいつも太鼓を叩いている、まさにその土地から出土された縄文土器片だったのです。

 

…話は最初に戻り、太鼓とオルガンのリハーサルの翌日、帰りの電車まで少し時間があったのでふらりと立ち寄った松本市博物館に、それはあったのです。。

 

縄文土器!!キターーーーーーーーーーーー!!!!

 

 

サミーちゃんの行くところ、縄文土器あり!!

自分の書いた曲ではありますが、やはり本当に縄文時代に生きた私たちの祖先からのメッセージがこの曲に託されているんじゃないかと本気で思える出来事でありました。

 

というわけで今日は長くなりますが、初演時に紹介したこの曲のコンセプトをいまいちど書かせていただきます。

 

 この曲は、火焔土器との邂逅から始まりました。今から4500〜5000年前に我々の祖先は、この最高芸術と呼ぶにふさわしい土器を、なんと日常の煮炊きに使っていました。また縄文中期であるこの時代は日本列島の火山活動が活発で、人々は日常的に起こる災害から逃げ、身を守り続けなくてはいけない過酷な状況でした。にもかかわらず災いをもたらす脅威の「炎」を炊飯器のデザインとして取り入れてしまう、この美意識!たくましさ!この土器は遺物としてただ存在しているのではない。今も子孫に猛烈な生命エネルギーを供給しようとしている!この土器を見た瞬間、私の心に灯っていた小さな発想の火に容赦なくガソリンを注がれたようでした。それは祖先のお母ちゃんからの「美意識を持ってたくましく生き抜け!」という強いメッセージでもありました。

 「2つの鼓動」というシリーズは、オルガンと打楽器による母と子の2つの心臓の鼓動をテーマに連作を続けている作品です。前作では、1つの身体に宿るお母さんと赤ちゃんの鼓動を描きました。今作では、この火焔土器からのメッセージをテーマに、古代に生きた私たちの祖先であるお母さんの鼓動と、子孫である私たちの鼓動を一つにし、未来の子孫へのエールと生命エネルギーを力強く発信していきます。

 曲は、混沌とした中からかすかに聴こえてくる古代に生きる母の呼び声(和太鼓)から始まります。その声は子である私たち(オルガン)へ呼びかけます。生きる知恵、常に保護者として共生していること、さらに警告を。それに気づいた私たちは質問を繰り返しやがて対話を始めます。そして、まだ見ぬ未来の私たちの子孫へ向けて、この大切な知恵を鼓動というエネルギーに変換することにチャレンジします。目には見えない、しかし力強い臍帯で結ばれている私たちは、力を合わせて未来へメッセージを送信します。この火焔土器が「美意識を持ってたくましく生き抜け!」とメッセージを送ってきているように。

 実はこの初演を前に、私の元に「縄文土器片」が舞い込んで来る、という出来事がありました。それだけでも驚きなのに、その出土がなんと和太鼓奏者・宮正美さんが所属し活動している「鼓童」の本拠地・佐渡の小木地区。さらに宮さんは、昨年赤ちゃんを産んでお母さんになったばかり!立て続けに起こるこの偶然(必然?)は……誰かの仕業としか思えません。

 

(明日に続きます)

 

松本市音楽文化ホールオルガン設置30周年記念コンサート

”私が、もういちど、生まれ変わる日。”

2018年4月15日

松本市音楽文化ホール

15:00開演

https://www.harmonyhall.jp/organ30/